ウルシに含まれる痒みの主成分は「ウルシオール」
不思議なことに、このウルシオールは、湿度が高いほど乾きやすくなり、一度乾くと再び溶けることはありません。
その効能を利用し、接着剤にも利用されています。
本来液体の中にある水分は乾くと硬化しますが、ウルシはちょっと違います。温度が上昇するにつれて、
①摂氏度で一度硬化をストップ。
②40度~80度で2度目のストップ
まるで、意志を持っているかのようですね。
また、乾くときの時間や環境によっても大きく変わります。通常は5~6時間で乾くとされていますが、寒い地方では乾きにくいのは分かりますが、暑くて乾燥した場所でも乾きにくいのです。
では、日本ではどうでしょうか?
漆に関していえば、冬は乾きにくく梅雨になると、よく乾くようになります。
この問題児こそ、ウルシオール!
乾き方に大きな影響を与えているのが「湿度」です。湿度によって、ウルシオールは化学反応を起こし、変化していきます。湿度と温度を微妙に調整させながら、漆を塗る高度な作業、繊細な日本技能ならではの漆器。
かぶれをおこすことで有名なウルシですが、日本人らしい繊細な性格をもっている。ちょっとひねくれているけど、親しみが持てるウルシの紹介でした。