前回、ボダイジュと釈迦のお話しだったので、せっかくだから「沙羅双樹」について「おもしろQ~鉄道」にご乗車くださ~い。
「菩提樹」が釈迦の瞑想場面なら「沙羅双樹」は釈迦の入滅場面。釈迦がインドのクシナガラの沙羅の林で入滅(=死去)したときに、四方に生えていたのが沙羅双樹でした。
釈迦の死去を悲しみ、双樹の各一本ずつが枯れ始め、それはまるで鶴のように白くなって、釈迦の死の床を覆ったとのこです。
「沙羅」はインド原産の木の名。
沙羅双樹=しゃらそうじゅ=さらさうじゅ
沙羅樹は神話学的には復活・再生・若返りの象徴である「生命の木」に分類。聖書の中でも創世記で生命の木が登場しますが、仏教では2本並んだ沙羅の木の下で釈尊が入滅したことから、沙羅双樹とも呼ばれています。
沙羅双樹の花の色~盛者必衰の理をあらわす~
驕れる人も久しからず~ただ春の夜の夢の如し~
(平家物語から引用)
「春の夜の夢の如し~」この書体と似たような文章が、シェイクスピアの「真夏の夜の夢」。学生時代に夢中になって読みました。
世界観はそれぞれ違うものの、作者の想うところは、結構一致しているかも。