カエデは漢字で「槭」、「楓」と書きます。
ここでは楓=楓として表記します。楓はムクロジ科カエデ属の総称です。英語圏ではメープルと称します。紅葉(モミ)については、単に秋になると赤く色づく言葉の総称ですが、様々な樹木の紅葉の色彩をモミジと言っています。
カエデはカエルの手(ヒレ付)。モミジは赤ちゃんの手のひら(指が離れている)。簡単な区分け方法としては、楓は樹木ですが、紅葉は色彩であって紅葉と呼ばれる樹木はありません。因みに赤く色づく葉を紅葉、黄色に色づく葉を黄葉と区分けするケースもありますが、正式には赤色も黄色も総じて紅葉と呼ばれています。
色の変化について科学的に言うと、赤色→葉が赤くなるのは葉の中の緑色のクロロフィルが分解して赤いアントシアンが生成されて赤くなります。 一方の黄色→緑のクロロフィルが分解して黄色のカロチノイドが残るから黄色くなります。紅葉の後は、夕陽のように一生懸命自己表現してから、サラサラと落葉します。広葉樹の葉が頼擁する理由は、1年間で光合成の働きを無事終えた証と言われています。
紅葉(モミジ)の種類として主なものは、ヤマモミジ、イロハモミジ、オオモミジが代表例。楓(カエデ)の種類は、130種類近くあります。江戸時代には、盛んに品種改良がおこなわれ、最盛期は明治時代で、今の倍近い種類でした。
さて、楓は世界各地に自生しています。情緒豊かな日本人には、ピッタシカンカンの紅葉ですが、朝鮮半島にわずかにあるのみで、それ以外は日本列島にあり、日本の空きをまさに代表する植物なんです。
因みに、カナダの国旗のメープルはカエデです。カナダ産のカエデの樹液から採ったものにメープルシロップがあります。