今回は、身近にある里山を散歩しながら、現地取材での「おもしろQ~!」

公園や里山を歩いていると、風で運ばれてきたほのかな甘い香り・・・・・
そうです!シンボルツリーとして、全国各地の街路樹にも利用されているカツラが原因
葉の形とその葉の均整な付き方は、日本の代表樹のひとつ

カツラの木

樹木そのものに香りがあり、広葉樹の中でも材質は腐りにくく、耐久性もあります。 
建築用材としては、柔らかくて加工しやすく狂いがないため、家具の加工に向いてます。
カツラは、材として最も優れたもののひとつに数えられ、狂いがない分、長い材が採れ、
木目も直線的で、枝が細いので節が少なく、美しい木目が特徴です。
建築、家具、鉛筆、以外では、碁盤や将棋盤など趣味の世界でも活躍中です。
ただし、近年は市場への供給が減っており、貴重な木材となりつつあるカツラ。
ヒノキの生えない東北地方では、神社仏閣の木彫りの用材にもなりました。
紅葉ではなく黄葉し、雨が降った後、ほのか香りがする葉から、抹香が生成されます。
桂皮(シナモン)は、同じ桂の字を使いますが、同じクスノキ科でありながら、異種の樹皮です。

ひこばえ

皆さん「ひこばえ」って知ってますか?
本木の根元から新たに生える芽のことを「ひこばえ」と呼びます。
カツラは「ひこばえ」が生えてくる代表樹なんですヨ
もともとは、孫が生まれる=孫生(ひこばえ)という意味がありました。
ひこばえは、眠っていた芽(休眠芽)が起き出したもので、水分や養分の吸収力があり成長が速いのが特徴です。
ひこばえが成長し、また新たな木に育つことを萌芽更新といいます。
樹木が自ら蘇生するチカラ、森が再生する生命力の象徴として、この言葉が使われることも多いようです。
北海道の各地では、カツラでつくられた丸木舟が出土しており、カツラ材は古代の丸木舟の材料として重宝されていました。
日本では直立する幹が仏像の一本づくりに使われたことから、カツラの前で手を合わせる習慣があります。
カツラの花言葉は「不変」
ひこばえが生えるカツラは、まさしく「家族の繁栄樹」なんですね。